共有不動産に係る不動産所得の会計処理
共有で不動産を取得した場合の不動産所得についての会計処理について解説いたします。
( 1 )共有不動産の会計処理のポイント
共有不動産の不動産所得は、最終的には共有者全員分の金額(単独所有相当額)を共有持分割合で各共有者に配分することです。 その基本は、共有者のうち1名を主たる共有者として、この主たる共有者を会計単位とする帳簿の中で他の共有者への配分を調整することにあります。
( 2 )具体的な仕訳例 Part1
共有不動産に係る不動産所得の会計処理について、主たる共有者で共有者全員の金額を計上しつつ、収入金額の発生と同時に他の共有者に対する債務(預り金)を、他の共有者では債権(未収金)を計上する方法をご説明いたします。
( 3 )具体的な仕訳例 Part2
共有不動産に係る不動産所得の会計処理について、主たる共有者で共有者全員の金額を計上しつつ、必要経費の発生と同時に他の共有者に対する債権(立替金)を、他の共有者では債務(未払金)を計上する方法をご説明いたします。
( 4 )具体的な仕訳例 Part3
共有不動産に係る不動産所得の会計処理について、共有者間で生じた債権債務を精算する方法をご説明いたします。
( 5 )共有不動産の取得における税務リスクとその回避
不動産を取得し共有名義として登記をした場合、共有者間での取得資金の負担が問題となります。 取得資金の負担割合が共有割合と異なる場合には贈与税が課税されます。 これを回避するための仕訳例についてご説明いたします。
( 6 )共有不動産を借入金で取得した場合の処理 Part1
共有者の1名の単独名義で金融機関と金銭消費貸借契約を締結して共有不動産を取得した場合に、借入れをした共有者が他の共有者に対して貸付金を観念する仕訳方法を紹介いたします。
( 7 )共有不動産を借入金で取得した場合の処理 Part2
共有不動産の専用の預金口座があり、そこから不動産賃貸に関する入出金が行われている場合、この口座は共有者の1名の名義であっても、不動産が共有であることから実質的には共有名義の口座といえます。 そこで、実質共有口座について、名義人以外の共有者に帰属する部分の取引についてバーチャルな科目を設けて計上する方法をご説明いたします。