仕訳と損益計算書による「税込経理or税抜経理」「一般課税or簡易課税」
「税込経理方式」「税抜経理方式」、通常の消費税の申告(一般課税)と簡易課税制度による申告について、定義や制度の説明や仕訳の説明だけで終わっているのが圧倒的多数ではないでしょうか。
仕訳と損益計算書で解説いたします。
( 1 )仮受超過
まずは、ごくごく一般的な形、消費税を預かる売上高(課税売上高)によって発生した消費税等の額(仮受消費税等)の額が、消費税の支払いを伴う資産の取得や費用の発生(課税仕入れ)によって発生した消費税等の額(仮払消費税等)を上回る事例です。
通常の消費税の申告(一般課税)と簡易課税制度による申告のどちらでも、税込経理方式でも税抜経理方式でも損益計算書上の利益の額は一致することを確認します。
( 2 )仮払超過
今回は、消費税を預かる売上高(課税売上高)によって発生した消費税等の額(仮受消費税等)よりも、消費税の支払いを伴う資産の取得や費用の発生(課税仕入れ)によって発生した消費税等の額(仮払消費税等)が大きい事例です。
通常の消費税の申告(一般課税)であれば還付となりますが、簡易課税制度による申告では還付とはならず納付となります。
そして、前回同様、税込経理方式でも税抜経理方式でも損益計算書上の利益の額は一致することを確認します。
( 3 )資産取得(一般 仮受超過)
今回は、資産取得によって税込経理方式と税抜経理方式で利益の額が一致しない事例です。なぜ一致しないのか、逆に、なぜ一致していたのかを分析します。
まずは、一般課税による消費税申告の場合から検討します。
( 4 )資産取得(簡易 仮受超過)
前回に引き続き、資産取得によって税込経理方式と税抜経理方式で利益の額が一致しない事例です。
今回は、簡易課税による消費税申告です。
( 5 )資産取得(一般 仮払超過)
今回は、資産取得によって税込経理方式と税抜経理方式で利益の額が一致しない事例で、課税売上による消費税等の額よりも課税仕入れによる消費税等の額が上回る、すなわち、消費税の申告を一般課税により行うと還付となる事例です。
( 6 ) 資産取得(簡易 仮払超過)
今回は、資産取得によって税込経理方式と税抜経理方式で利益の額が一致しない事例で、課税売上による消費税等の額よりも課税仕入れによる消費税等の額が上回る、すなわち、消費税の申告を一般課税により行うと還付となる事例について、簡易課税制度によって申告する場合です。