( 3 )データの利用や加工
ソフト(システム)からのデータを利用して、データを加工して新しいデータを作ったり、データそのものの検証をすることもあります。 逆に、データを作っておいて、それをソフト(システム)にアップロードすることもあります。
そして、この入手した情報を、カット&ペースト(切り取り&貼り付け)やコピー&ペースト(コピー&貼り付け)を使って加工します。手で数値を打ち込むことは可能なかぎり避けます。 新たな数値も、可能なかぎり数式を使ってExcel上で生成します。
たとえ百万円単位での報告でも、ワークシート上は1円単位で作成すべきです。
ソフト(システム)とのかかわり方
利用しているソフト(システム)について、必ずしもそこから欲しい情報のすべてが自動的にそのまま出てくるわけではありません。
すると、「このソフト(システム)はダメだ」と別のソフト(システム)への切り替えを検討してみたり、あるいは、少なからぬおカネを投じて自社向けにカスタマイズすることが考えられます。
重要なのは、「なにがやりたいのか(何が目的なのか、どんな情報がほしいのか)」が明確にすることです。これによって、「そのくらいなら今のソフトから出てきた情報をちょっと加工すればできる」なのか「今のソフトではどれだけマンパワーを増やしてもムリ、それなら新しいソフト(システム)を導入したほうがいい」のかを適切に判断できます。
そして、とくに前者、すなわち、現行ソフト(システム)からの情報を加工して対応しようとする場合には、Excelが威力を発揮することになります。
ソフト(システム)からのデータを利用して、データを加工して新しいデータを作ったり、データそのものの検証をすることもあります。 逆に、データを作っておいて、それをソフト(システム)にアップロードすることもあります。
ソフト(システム)のデータをソフトファイルにする
ソフト(システム)には、多かれ少なかれ人が手で打ち込んだデータがあります。その情報を、あらためて手で打ち込むというのは二度手間であり時間的に労力的にもかなりのロスです
そこで、ソフト(システム)のデータを可能なかぎり有効に活用します。 そのカギとなるのが、ソフト(システム)のデータを、直接ソフトファイルに落とし込めるかどうかということです。
データを「Excel」に切り出すという機能が備わっているソフト(システム)もありますが、それがなかったからといってどうというものでもありません。 「データをエクスポート」する機能があったり、「印刷」のところで、「ファイルに出力」できる機能があったりするものです。
Excel上で数字のベタ打ちは極力しない
ソフト(システム)のデータを最大限有効に使うためには、ソフトファイルでデータを入手することが重要です。
そして、この入手した情報を、カット&ペースト(切り取り&貼り付け)やコピー&ペースト(コピー&貼り付け)を使って加工します。
手で数値を打ち込むことは可能なかぎり避けます。 あらためて手で入力すると、ミスが生じますし、時間とエネルギーを使います。
新たな数値も、可能なかぎり数式を使ってExcel上で生成します。
「作業用」と「提出用」を分ける
要求されたフォーマットに数値を入れてレポートを完成させて提出(送信など)をすることは少なくありません。
この提出用(報告用)のフォーマットに、直接行や列を挿入して、新規の顧客に係る情報などを追加することもあるのではないでしょうか。 最終的にはそのような作業が必要になるとしても、データを作る場合には、別の作業用のシートで行うべきです。
と申しますのも、フォーマットには数式がすでに組み込まれているため、行や列を挿入したり削除すると、数式の範囲から外れたり、数式が壊れたりすることがあるからです。このような状態では、合計値などにミスが出てしまうことがあるからです。
そこで、別の作業用シートで小計値や合計値を確認したうえで、最終的に提出用のフォーマットにデータをコピー&ペースト(コピー&貼り付け)すべきです。
1円単位で作る
最終的な成果物や提出資料では、数値は千円単位や百万円単位等であっても、数値そのものは特に指示がないかぎり(試験問題ではないので通常指示はありませんが)、1円単位で作りましょう。
最初から最終版用の単位(千円単位や百万円単位など)で作ってしまうと、もしオリジナルに修正が入ったりした場合には、手でつぎはぎを行わざるを得なくなることがありますが、これが思わぬミスにつながることがあります。
また、1円単位で作るだけでなく、小数点以下の表示にも注意しましょう。
Excelの標準的なセル表示では、1円未満(小数点以下)については四捨五入した数値が「見えて」います。この「見えた数値」を合計すると、実際の合計とは当然合わなくなります。 計算対象となるセルの数が多ければ多いほどその差が顕著になります。
最初の段階でこのあたりを整理しておかないと、いざ完璧に作り上げたところで、「なぜ合計数値が合わないんだ?!」「なぜうまく数値が集計されない(並び替えられない)んだ?!」ということになります。この段階で再び修正するというのは容易ではありません。
最終的に1円単位で数字を仕上げてから、最終版用の単位(千円単位や百万円単位など)にします。 単位未満の端数処理(切り捨てか四捨五入か)を調整し、この場合に生じる1円単位の合計値と表示単位上での合計値とのズレについて、これを調整するのかしないのか、調整するとしたらどう調整するのかを提出先のリクエスト等も踏まえながら調整します。
( つづく )